“to the sea”

 

このシリーズは、主に「海辺の景色」と「アンティーク品」の

ふたつの被写体をモチーフとした作品で構成されている。

 

この内の「海辺の景色」は、自身の内側にある「内的風景」を

形作る原景のひとつであり、作中では実際にその中をさまよい歩く

過程を写真に記録している。

 

もう一方の「アンティーク品」は、自身がいつからか本能的に

惹かれ、また「内的風景そのものの存在を自覚させるきっかけ

となったモチーフであり、かつ自身が過去感じてきた様々な感情

ひとつひとつの存在を象徴するシンボルとして今も風景の各所に残存

しているものである。

 

これらふたつのモチーフの撮影を通し、自身の内的風景の、その

空気感を含めた「写真への描き起こし」を試みたのがこの作品群

である。

 

 

 

 

 

「内的風景」について

 

きっかけは「アンティーク品」の持つ魅力的な形状と質感、

そしてその古めかしい容貌から放たれる独特の存在感に

何か衝動のようなものを感じたことだった。

 

私は「アンティーク品」を少しづつ買い揃え、それらがもたらす

「ある光景」のイメージを基に構成を行い、写真に撮影するように

なった。

 

様々なモチーフの撮影を繰り返すことでいくつもの「ある光景」が

開かれていき、その対象はいつしか「アンティーク品」からどこか

原始的な「風景」へと拡がりはじめ、ある時これらは自分の内側に

存在する「内的風景」の断片だと気がついた。

 

この風景が本来どこからやってきたのか(映画や絵画からなのか、

それともこれまで視てきたもの全てからなのか)はっきりとは分から

ないが、分かっているのはこれらが今後長きに渡って私自身をとらえ

続けるであろうことである。

 

 

 

 

 

to the sea”

 

The group of works, entitled "to the sea" consist of

 

photographs of "scenery of shores" and "antiques" as

 

subjects. The subject, "scenery of shores" is one of my

 

inner scenery and "antiques", represents something that

 

remains in my heart as icons symbolizing emotions I felt in

 

the past. The works are a trial for transcription of my inner

 

scenery through taking photographs of these subjects. 

 

 

 

 

about “inner scenery”

 

In those days, I was inspired by its attractive shape and texture,

unique presence of ‘antiques’.

 

They brought images of some ‘impressive scenes’ to me, and

I got to shoot photographs of them based on that images, with

real construction.

 

Many ‘impressive scenes’ became apparent through photographing

various motifs, the objects in the photograph begun expanding from

‘antiques’ to ‘ancient-looking scenes’ gradually.

 

Since around that time, I became conscious that these ‘impressive scenes’

are fragments of “inner scenery” in my mind.

 

I am unsure of  the source of my “inner scenery” (influenced by movies or paintings?

Maybe everything I have ever seen in my life?), but I am sure that it will be capturing

myself through life.